30歳に向けてフランスでお金の整理のスタート!
お金を活用したいけれど、盛り沢山のプランから運用先を決めるには、もう少し時間がかかりそう。
勉強の間、貯金を仮置きすることにしたフランスの貯蓄預金口座「Livret」についてまとめました。
前回のブログの続きです。
まだ読まれていない方は「30歳に向けてフランスで始めたお金の整理」からお読みください。
読者の中には日本にお住いの方もおられると思うので、
フランスの貯金事情はどんな感じなんだろう?と
軽く読んでいただければと思います。
運用前の仮置き
「固定費」と「もしも費」を引いたお金を「活用費」として増やそう!と決めてから、
担当の銀行マンにプランを提案してもらったり勉強中なのですが、
フランスの利率は日本に比べて高い印象(変動利率の平均が4〜6%)を受けました。
しかしプランがありすぎて、リスクを理解しきれていない。
お金について初心者の私がすぐ決めるにはリスキーすぎるので、もう少し慎重に決めたい。
そんな今の私にぴったりだったのが、貯蓄預金「Livret(リブレ)」!
フランス1浸透している貯蓄口座 で、多くのフランス国民が所有しているそうですが、
私はこの間知りました^^♡笑
Livret(リブレ)とは?
Livretは、どの銀行も取り扱っている貯蓄口座で、
なんと、運営元は政府!!
なので利率も政府が決めています。
フランス政府のホームページを見てみると、
↑このように紹介されていました。
口座の種類は2種類。
- Livret A
- LDDS :Livret de Développement Durable et Solidaire
2つの違いは運営先の違いなのですが、
(※LivretA→Finance logement sociaux、LDDS→Finance des projets écologique)
預ける私たちにとっては入金限度金額が異なるだけで、内容は同じです。
預入限度額: ※1€=¥132計算 |
<Livret A> 22,950ユーロ(304万円) <LDDS> 12,000ユーロ(160万円) |
利率: | 0.75%(2018年4月現在) |
出し入れ: | 自由 |
税金: | 非課税 |
口座数: | 一人につき一口座ずつ(各銀行ではなくフランスで) |
両方のLivretの口座を同時に作ることが出来るので、
最大34,950ユーロ(464万円)預けられます。
少しイメージが湧きにくいかもしれないので、例をお見せします。
※サンプルをアレンジしたもので、本物ではありません。
↑このように普通預金口座とは別に、
Livret AとLDDSの貯蓄口座が追加され、
普通預金に貯めていたお金を、それぞれに限度額分振り分けたイメージです。
利率「0.75%」を計算しよう!
1年間で付く利子を、実際に計算しながら見ていきましょう!
(注:この利率は2018年4月現在のものです。)
Livretに満額預けた場合は、
34,950ユーロ(464万円)×0.75%
=262ユーロ(3万5千円)
※1€=¥132計算
ちなみに私が日本で預けていたのは、ゆうちょの定額預金。
私が預けた2014年は0.04%の利率でしたが、現在は0.01%まで下がっています。
先ほどと同じ金額で計算すると、
464万円×0.01%=464円
これに税金(20%)がかかるので
手元に残るのは370円。
同じように置いておくだけでも、3万5千円と370円の差。
5年後にはLivretの利子は17万5千円、方や1850円^^;
私はゆうちょでフランスへ送金し、2500円(19ユーロ)送金手数料を払いましたが、
その分を考えても利益が出る計算になります。
2日で完了!Livret契約の流れ
- Livretに預け入れる旨を担当の銀行マンにメール
- 契約書をPDFで受け取る
- サインをして返信
- 口座が作成され入金完了!
たったこれだけ^^/
かかる日数は銀行にもよると思いますが、
正直、こんなにスピーディに出来ると思っていませんでした。
(朝メール送って、午後には入金準備が整い、翌日夜に全て完了しました。)
おまけに自分の口座ページにあるメールボックスでやりとりが完結し、
契約書やサインもデジタルで出来たののもポイントが高い^^
今後Livretの利率はどうなる?
先ほどゆうちょの定額預金の利率が下がっていることに触れましたが、
Livretの利率も昔に比べると随分下がっています。
私が生まれるずっと前はLivretAも8%以上も付いていた時代がありますね。
先ほどの金額(464万)だと、1年に37万も利子で貰えてたなんて。
利率の下落は、どの銀行でも言われていることなので、
こればっかりは昔を語っても仕方ないですね> <
Livretの利率は政治に大きく左右されます。
以前0.70%や0.50%まで下がるとも言われていましたが、
マクロン政権が「下げれば預ける人がいなくなり、打撃を受ける」とし、
今まで通り0.75%のままに留めています。
【2018年4月20日追記】
この記事を書いてから約1週間後、利率の改正予定について政府より発表がありました。
それは、2020年頭まで今の0.75%は維持され、
その後の利率は0.50%は下回らない、というもの。
つまり、2年はこのままの利率、その後は経済次第ということですね。
担当銀行マンとの距離感
少し余談ですが、この記事でも3回「銀行マン」が登場していますが、
フランスと日本とで銀行事情がだいぶ違うな〜と感じたのが、
預金が多い少ないに関わらず、口座を作ると担当者が付くところ!
資産運用をしなくても、相談事は全てその担当者とやりとりをします。
Livretの口座追加手続きがスムーズに出来たのも、このシステムのおかげだと思います。
——-余談の余談——-
そういえば以前、フランス人の友人とお出かけしたとき、
彼女の携帯に一本の電話がかかってきたのですが、その相手は彼女の担当の銀行マンでした。
その子はまだスタージュ生で、稼ぎが少なく、
「貯金が〇〇ユーロを切りましたよ(気をつけてくださいね)」とお知らせの電話だったのです。
日本では考えられませんよね!
————————–
私が日本から貯金をフランスに送金する際にも、
銀行マンに「送金元や、何のお金なのか」を提示する必要がありました。
そのくらい銀行側が個人の口座管理を徹底している印象を受けます。
Livretの今後の使い方^^
さて、今日は貯金を仮置きした「Livret」についてお話しました。
「仮置き」と言っているくらいなので、これからが本番です。
今後、良い投資先が決まり資金運用すると、長期間そのお金を引き出せなくなります。
Livretの口座は出し入れ自由なので、閉鎖せずそのままに置いておき、
収入を随時移動させる予定です。
資金運用は大人の嗜み?
最後に。
貯金を動かそう!と決めた時、母が「一歩前進ね!^^」と声を掛けてくれました。
29歳になるまで、身近な存在ではなかった資金運用。
ただ、小さい頃から祖母や母が話しているのを聞いて育ちました。
直接アドバイスをもらったわけではないけれど、
- 選ぶときに焦らないこと
- 欲を出さないこと
- 全てをつぎ込まないこと
- でもタイミングはとっても大事であること
この4つは私の基本にあります。
それはどの国にいても、変わらないことです。
資金運用のきっかけは人それぞれですが、
思いついてパッと出来るほど簡単なものではありませんでした。
自分の生活の見直し、将来を見通し、整理した上で知識を身につける必要があります。
そしてこの世界にもプロがいます。人工知能も活用されています。
ちょっと分かったつもりで手を出して儲かるほど上手い話はどこにもありません。
何事でも賭け事に一歩踏み出すのは、とても勇気のいること。
私はまだスタート地点に立ったばかりなので、
初心者なりにしっかりお金に向き合い、30歳まで準備を進めたいと思います^^